アポロの人生再構築

~転職・メンタルヘルス・日常について~

みんな一緒、なんてない

お題「あなたの「自分軸」って何ですか?」

 

一番嫌いな言葉

突然ですが、あなたは普段の生活のなかで

「みんな一緒」という言葉を使いますか?

このワード、日常でも結構耳にする気がする。

例えば

①「みんなで一緒に頑張ろう!」
②「あなただけじゃない、苦しいのはみんな一緒」

みたいな感じ。
このワードに限らず日本語は、同じ言葉であっても
使い方やイントネーションが違うだけで意味が全然
違うものに変化すると感じている。

上記の①は、チームのリーダーがチームの士気や団結力
を高めるために発するような言葉のイメージで、悪い印
象は全然ない。ポジティブで、社会の中で多用されてい
ても全く問題ないと思う。

しかし、②の場合だとどうだろうか。
使われているシチュエーションを考えてみると、

「Aさんが友人のBさんに悩みを相談
  →BさんがAさんに対して②のように返答」

みたいな感じだろう。誰かが自分の悩みや不安、弱み
などを打ち明けた時に、それを周りの人間が否定して
いる、そんな風に感じる。印象としてはネガティブな
要素が強い。

私は、上記の②のような場面で使われる場合の
「みんな一緒」というワードが大嫌いだ。
日本語で一番嫌いといってもいいくらい。

この記事では、「みんな一緒」というワードに
ついて、自分の経験を交えながら考えていきた
いと思う。

 

私と両親のコミュニケーション

私の両親はどうも「みんな一緒」というワードが好き
みたいで、幼い頃はこの言葉をよく浴びせられていた。

両親は、あらゆる物事を「個」ではなく「集団」
とらえる人たちで、何事もすぐに比較したがるくせが
ついているようだった。特に母親はこれが顕著だった。

私が悩みを打ち明けたり、弱音を
吐いたり不安なことを口にすれば、

「みんな大変なんだから」
「もっと大変な人もいる」
「私だってそうだった」
「そんなことで弱音を吐くな」
「細かすぎる、いちいち気にするな」

みたいなワードが毎回返ってきて、気が付けば
毎回私が逆に攻撃される羽目になっていた。

こんなことが日常になっていたので、幼い頃の
私は両親に悩みや不安を打ち明けることができ
なかった。余計に攻撃されて、傷つくからだ。

こんな親子関係は、明らかに異常だ。小さな子どもは
一人でできることが極端に少ないため、親に依存せざ
るを得ない。このため、両親からの影響を良くも悪く
も大きく受ける。

しかし、上記のような会話が当たり前になっていたた
めか、私の社会や周囲の人間に対する認知は歪み、自
己肯定感はどんどん下がっていった。

周りとのコミュニケーションの取り方が分からず、周
りの気を引くために平気で小さな嘘を積み重ねるよう
になった。しかし、どこかしらで必ずボロがでる。
私はこれが原因で、中学生の頃にいじめを受けた。

もちろん自業自得な部分もある。しかし、もっと両親
と健全なコミュニケーションが取れていれば...と思う
こともある。もう仕方ないのだけど。

 

私は「個人」と向き合いたい

確かに、両親が言うようにみんな悩みや不安を抱えて
いると思う。大きな傷を負って生きている人もいる。
「みんな一緒」というのは間違いではない。

しかし、それは表面的な部分の話ではないだろうか?

・どんな悩みなのか
・なぜこの悩みが生まれたのか

・解決するにはどうしたらいいのか

捉えるべきなのは悩みがある、という「事実」では
なく、その事実が発生した「経緯」ではないだろうか。

それなのに、
「事実」が判明するとすぐに「みんな一緒だ!」とか
「もっとしんどい人もいるだろうが!」と一蹴し、そ
の中身を見ようとしない。そうすると、打ち明けた身
としては打ち明けたことを後悔するかもしれないし、
「自分が弱音を吐いているだけだ」と自分自身を
追い詰めてしまうかもしれない。

本当に思うのだけれど、物事を周囲と比較して何の
意味があるのだろうか。国単位で見れば、日本は先
進国で治安もよく、恵まれているほうだと思う。世
界には貧しい国も多く存在している。なら、日本人
はどんなに苦しいことがあっても「もっと苦しい人
もいるから」と、常に歯を食いしばって生きている
だろうか?

そんなことはないと思う。それぞれの人々が限られた
コミュニティの中で、助け合って生きているはずだ。
日本だけでなく、世界中がそうやって成り立っている
と思う。

要するに、周りの人からみて気にしすぎだと
感じたり、贅沢な悩みや不安だと感じたとしても、

本人が「つらい」と言えば「つらい」のだ。

そうやって、私は受け入れていきたい。そして、
どうすればそれが解決できるか、一緒に考えたい。

私がこの記事で伝えたいことは、それだけです。

 

ちなみにですが、人間「個人」に元気を
与えてくれる音楽を歌っている人たちを知っています。

SUPER BEAVERというバンドです。
ぜひ聴いてみてください。

それでは。